革ジャン専門用語 ~クロムなめし~

前回の専門用語記事では、ベジタブルなめしについてご説明しました。
今回はクロムなめしについてご紹介します。
ナチュラルな風合いを演出するベジタブルなめしとは何が違うのでしょうか?

 

●おさらい ~「なめし」とは&ベジタブルとは~
「なめす」とは、動物の皮を薬品などを使って製品用に加工すること。
漢字にすると、革を柔らかくする、と書いて「鞣す」と書きます。
そのままの皮では、時間が経つと硬くなってしまうので、それを防ぐという役割もあります。

そして、なめしの中で植物由来のタンニンと呼ばれる液体を使用することを
「ベジタブルタンニングなめし」または「ベジタブルなめし」といいます。

●クロムなめしとは
植物由来の液体を使用するベジタブルなめしとは異なり、
化学物質を使用して皮をなめしたものをクロムなめしと言います。
自然由来のものと違って、薬品の大量生産が可能で
また、なめし工程もベジタブルなめし製品より短期間で済むため、
ベジタブルなめしより生産性が良いです。
現在、世界的に多くのタンナー(なめし職人)がクロムなめしを使用しています。

●クロムなめしの特徴
クロムなめしを施した革は伸縮性にすぐれ、強度が高くなります。
また染色時の発色性がよく、ファッションの幅が広いのも特徴の一つ。
手軽さや生産性の良さにより安価で購入できることから、
初めて革ジャンなどの革製品を購入するときは
クロムなめしの革から挑戦する人が多いようです。
また水をはじく働きもあることから、
ベジタブルなめしの革よりもお手入れが楽だという声もあります。
手軽に革製品を楽しむことができるのが、クロムなめしの特徴です。

●クロムなめし革を選ぶ際の注意点
クロムなめしは重金属系を使用した工程のため、
アレルギーが出る場合があります。
ご購入、ご着用の際は注意してください。

 

ベジタブルなめしとは工程や仕上がりが正反対のクロムなめし。
同じ原皮でも、工程によってここまで違うんです。

ニチワレリュームでも、クローム鞣しの革ジャンベジタブル鞣しのレザージャケットなどを、豊富に取り揃えておりますので、

自分の好みや条件に合った革を選んで、ファッションを楽しんでみてはいかがでしょう。

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