革ジャン 手入さえすれば一生モノって本当か?

「革は一生モノ」これよく聞く言葉です。

何をもって一生モノなのか。

手入れさえすれば、革製品はずっと着ていられるとお考えの方、高い商品だから長持するのが当たり前だと思われる方、いろいろな考えがあるかと思います。

確かに革ジャンはこまめにお手入れをすれば、何年も着用可能なアイテムといえるでしょう。

ただし、ここでお間違えのないように。

どんな製品にもいえますが、革も新品状態のまま保てる製品ではございません。

「当たり前だろ、バカにしているのか!」なんて怒られてしまうかも知れませんが、実は「数年前に買った革ジャンが色あせてきたけど、一生モノじゃないんだね」といったご意見が多い事も事実なのです。

そう、以前にも当ブログにて革の色焼けなどについて紹介しましたが、革も布帛素材同様で必ず経年劣化していきます。

そしてその経年劣化を楽しむと共に、お手入れによって自分だけのオンリーワンに仕上げる楽しさが、革製品の良さでもあります。

「ボロボロだから新しい革ジャンを買おう」「ボロボロだけど情があるからこの革ジャンは大事にしたい」
考え方は人それぞれ様々ですが、ボロボロになって捨てるくらいなら、いっそうの事ガンガンオイルを塗りたくって渋みを出す。
なんてことにトライしてみては如何でしょう。

物によっては経年劣化を楽しめない製品もあります。
例えばスニーカー。

入手困難な限定品だからといって一度も履かずに箱に入れておいたけど、数年経って箱を開けたらゴムが劣化してソールが剥がれていた。
なんてことを経験された方もいらっしゃるかも知れません。

それはそれでコレクター冥利に尽きるのでしょうが、やはりスニーカーは履いてナンボ。

革ジャンも新品状態で飾っておいて、気が付いたら色が褪せたいたなんて使い方は勿体無いです。(スニーカと違って革ジャンは着るでしょうが)

先日ニチワレリューム宛にお客様からのご相談で、ボロボロの革ジャンにオイルを塗ったら、その部分が黒ずんでしまったんだけどどうししたらいいでしょうか。といったご意見がございました。

確かに製品によっては黒ずみが強まる革もありますが、革好きのなかには、それを利用してエイジングタイプの渋い革ジャンに仕上げるプロ顔負けの方もいらっしゃいます。

私も以前見せていただき、本当に格好よく仕上がった革ジャンに感激した事がありました。

野球のグローブにオイルを塗って味がでるように、革ジャンも黒ずんで「やってしまった!」と思わず、どうせなら全体に塗ってエイジング風に楽しんでみるのも面白いかと思います。

それが本当の意味で一生モノの革ジャンではないでしょうか。

とは言え、どの革製品にもオイルを塗りたくっていいわけではございません。

近年、鞣しの方法が多様化していろんなジャンルの革が誕生してますので、それぞれ扱い方も違ってきています。

どうしても分からない場合は、お電話にてご相談ください。

当ブログでも革のお手入れや保管方法について何度か解説してきましたが、また革ジャンをしまう春頃にでも再度解説していきたいと思います。

1月も今日で終わり。
今週末から来期の革手配の為に韓国に行ってきます。

という事で、当ブログも次回は一週間後に更新します。

コメント

  1. ツシマ ノリコ より:

    ハンガーに掛けていたイタリア製のロングコートを着用しようと和紙製に似たジッパー付きの袋型の物(購入した時に入れてくれた状態)ハンガーに掛けた状態で入れるタイプので、ハンガーからまさか着用しようとしたときにハンガーから外れて袋の下に落ちてるとは思ってもいなかったです。あわてて袋の底に手を伸ばして出してみたら「シワシワの状態でした」とても着用できることは出来なくて諦めて、着ていくことができず、どうしたらいいのか悩んでいたら、当て布をしてアイロンをあててみるのが良いと書いてたのでアイロン掛けを実行してみます。

    1. ニチワレリューム より:

      コメントありがとうございます。
      革は高温の熱を長い時間あてますと、その箇所だけ縮んだり修復できないダメージを与えてしまう場合がございます。
      その為、加工方法によっては熱に弱い革も存在しますので、アイロン掛けはくれぐれも同じ個所を長い時間あてるのだけは注意しておこなって下さい。
      ある程度シワが多少気になる程度にまでなりましたら、そのままハンガーに掛けて数日様子を見て下さい。
      革の重さによってシワが緩和される可能性があります。
      詳しく確認したい場合は、お電話いただければご説明させていただきます。

コメントを残す

*

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)