パキスタンラムレザーのクオリティ

「セーボン マニ パドゥセヨ~」

さて、この言葉の意味は?ヒントは旧正月明けの韓国での挨拶。



正解は「あけましておめでとうございます。」

工場訪問時も食事の乾杯も、先週の韓国はどこに行っても挨拶はこの言葉から始まりました。

今日は先週行って来た韓国出張のお話し。

今回の出張目的は、新年の挨拶、原皮の手配、そして来期向けのサンプルを一部のみ依頼。

中でも一番重要なのが原皮手配。

提携している工場を巡って、使用する革の種類、色、グレード等をどうするかと、会議につぐ会議。

来期はどの様な革や色目をメインで考えていくかは、まだこの場では申し上げられませんが、ひとつだけお伝えできるとすれば、来期もイタリーとニュージーランド鞣しのラム革をメインで使用していくこと。

実は今回、タンナーからパキスタンやインドのラム革の提案がありました。

パキスタンやインドの革はレザーショップニチワ時代にも提案はありましたが、クオリティの低さが問題でいままで使用して来ませんでした。

それだけにタンナーから近年パキスタン製もクオリティが向上し、日本への出荷も増えてきたからとの提案だったみたいです。

実際に触れて見たところ、昔に比べたら革の風合いやコシ感もちろん、総合的にクオリティが向上しいるのが分かりました。

写真では分かり難いのですが、右がパキスタン鞣しで左がイタリー鞣し。
比べるとその差は歴然ですが、見比べずにパキスタンレザーだけを触れると、そこまで悪い印象ではない事も確か。

しかし工場長を交えて検討した結果、今回もパキスタンレザーの使用は見送る事に。

一番の理由としては革の鞣し具合が安定していない事。

一枚一枚の出来はもちろんですが、革一枚の中でも出来のいい部分と悪い部分の差があり、私どもが製品として扱うクオリティには達していないとの結論で見送る事に決めました。

とはいえ昔に比べたらパキスタンレザーのクオリティが上がったのも事実。

パキスタンでの縫製にはまだまだ不安な部分もありますが、革のクオリティがもう少しよくなり韓国縫製で仕上げれば、今までニチワレリュームが作った事のないロープライスレザーのご提供も可能になるかもしれません。

これらの理由から、今後もパキスタンレザーの動向を気にしつつ、引き続き今年も弊社定番であるイタリー&ニュージーランドスキンをメインで使用していきます。

次回は韓国出張のこぼれ話を…

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