革ジャンはどの国の製品がいいのか はたして工場は?

ご無沙汰しておりました。
ライターMさん投稿の合間に、私もちょいと割り込んで久々の投稿です。

先週の日曜日、ニチワレリューム大阪臨時店舗が終了しました。

開催期間中はたくさんのお客様にお越しいただき、特に開催初日、2日目はかなりの賑わいでした。
大阪レザー店舗にご来店いただき本当にありがとうございました。

実際に商品に触れることができるこの期間、大阪はリピーターのお客様がとても多いなか、今年は初めて来店されたお客様がとても多くいらっしゃいました。

初来店されたお客様から、「お宅はどんな工場で作っているの?」というご質問がありました。

よく「どこ生産?」と聞かれる事はありますが、「どんな工場?」と言うのは初めてでした。

でも、よくよく考えてみたら今まで聞かれなかったのが不思議なくらいで、特にニチワレリューム初めてのお客様なら、なおさら聞いてみたいご質問だと思います。

ニチワレリュームでは旧ニチワ時代から提携しております工場が韓国に4箇所と中国に2箇所の計6工場。
更に有名生地メーカーさん等国内6社のメーカーさんにご協力いただいている製品もございます。

メインである革は、その7割が韓国で、残りは中国、そして国内メーカー様との共同企画ですが、どの工場も得意分野は様々です。

そこで今回はニチワレリュームのメイン工場で、旧ニチワ時代からお付き合いのある韓国の工場を3箇所ご紹介します。

まずはA工場のご紹介

表面を擦って仕上げたアンテイック加工や、洗い加工といったスキン加工を昔から得意とする工場。
現在一番付き合いの古い工場で、それこそニチワで1990年代に流行ったボンバージャケットの全てを生産していた場所です。

革の加工が得意だけに、様々な加工革の提案も多く、この工場で生まれた特殊スキンは数知れず。
人気ムラ染めジャングルスキンやシワ加工のレザージャケット等は全てこの工場で作られています。

また古くから弊社を理解しているだけあり、定番の革ジャンやレザーコート等、ニチワレリュームのお客様のお好みも熟知。
とても頼りになる工場です。

革はイタリアとニュージーランド産がメイン。
加工が得意だけに、稀に革のトラブルが発生しますが、そんな時も常にタンナー(鞣し工場)と連携して革の作り直しをすぐに行うなど、フットワークの速さも魅力。
国内有名ブランドレザーの生産実績も多数ありますが、ジャングルレザーはニチワレリュームオリジナルスキンとなります。

A工場代表商品
「1110012 ラムツインカラー」「1120017 ラムダウンディストレス」「1310013 ラムクリンクルテーラード」「1410005 ツートンスタンド

続きましてB工場のご紹介

韓国国内はもちろん欧州・米国のトップブランドを多く扱う工場で、日本メーカーとのお取引は、旧ニチワ時代も含めて弊社のみ。

一番の特徴はディテールと革へのこだわり。
特にディテールは毎年工場長との企画ミーティングにて、こちらがOKしたサンプルも「もっとこうしてみたら?」「この方が格好が良くない?」など、常にアイデアを出してくれる頼りになる工場。

裏地のパイピング配色や柄の組み合わせ、衿のデザインにボタンやファスナーのパーツ使いまで、細かい部分のこだわりは、多くの高級ブランドと提携しているだけあってさすが。
使用する革は90%がイタリア産。パキスタン、インド、中国等のスキンコントロールが難しく不良が発生しやすい国の革は使用せず、イタリアスキンも平均以上のラム革を中心に使用。
近年は加工技術にも力を入れて、ベジタブルスキンの洗い加工や企業秘密の特殊な熱処理加工等、表情豊かな革も多く生産しています。

この工場のデメリットは、素材や縫製へのこだわりから一着辺りの工賃や革値がとても高い事。
実際に今季ニチワレリュームで使用しているラムデンバースキンは、弊社でレザージャケットの定価7万円代(会員価格で5万円代)ですが、欧州ブランドは20万円で売られているそうです。

B工場代表商品
「1110048 ハードウォッシュベジタブル」「1310031 ラムデンバーテーラード」「1120031 グースダウンペーパールック」「1410031 アンティックスタンドコート

最後にC工場のご紹介
日本のブランド向けに生産をしている工場で、革はイタリア、アフリカ、中東地区、インド、パキスタン、中国と各国の革を取り扱い、ランクも様々。

旧ニチワ時代にも生産した事がある工場ですが、ニチワレリュームになってからは2016年シーズンから久しぶりに提携し、使用する革は全てイタリア産。

一番の特徴は革の軽さと定番パターンのきれいさ。
軽く柔らかい革を得意とするので、ニチワレリュームでは女性向けやミドル&シニア層が好む着心地がいい製品や、ビジネスマン向けのハーフコートなどを中心に生産しています。

デザインのオリジナリティは他の工場に比べて少ないのですが、どのアイテムでも定番系のパターン数は多く、定番ながらも毎年トレンドに合わせ、パターンをマイナーチェンジしています。

C工場代表商品
「1310032 ライトラムテーラード」「1410028 ソフトラムステンカラー」「1810023 ラムテーラード」「1710029 ステンカラーハーフコート

以上がニチワレリュームの代表的な提携工場ですが、如何でしょうか。

この工場以外にもレディス製品得意な工場や色出しが得意な工場など、その都度「この革ジャンはB工場だ」「これは定番系だからC工場だ」と、各工場の得意分野を見極めながら、ニチワレリュームの製品は作られております。

また、どの工場でも共通しているのは、基本的にイタリア鞣しを中心に使用すること。

革は自然素材ですので生体時のキズやシボというシワ、そして厚さなどのムラなどが必ず存在します。

そこで革の鞣しをおこなう上で素材の良し悪しももちろんですが、加工するうえで重要なのがなんと言っても水。

水質によって仕上がりに差が出ると言っても過言でない程、鞣しに使用する水は重要です。

それらも含めて革のクオリティを追求するなら、やはりイタリアやスペイン、EUといった欧州産が一番です。

ニチワレリュームが提携する各工場のご紹介如何でしたでしょうか。

革ジャン購入を検討されている方がいらっしゃいましら、革質、縫製、工場、革のアフターサービス等、お気軽に弊社までご質問ください。

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