いよいよ明日からゴールデンウイーク。
2日休めば10連休と某航空会社の宣伝で流れていましたが、私たちは企画会議続きで当然休めません。
実際に10連休出来る人がどれだけいるか分かりませんが、本当羨ましい限りです。
連休間近になって、お客様からレザーをしまう直前のケアについてご質問をいただきました。
先日一人の方からはムートンコートについて、そしてもう一人の方からはスエードジャケットのケアについて。
これらの起毛革は、以前もお伝えしたように革用の防水スプレーで汚れを付きにくくさせて、日頃はブラッシングをする事を推奨していますが、実はブラッシング用品で格安で購入できるおすすめ品があります。
それは100円ショップ等で売られているキッチン用スポンジ。
スポンジ表面は平らでも凸凹の物どちらでも可能。
ブラッシングする事でスポンジの細かい穴に起毛が入り込み、表面の汚れを落としながら毛並みを整えてくれるのです。
そしてスポンジは起毛革(スエード・ヌバック・ムートン)はもちろん、カシミヤやウールといった紡毛製品にも効果的。
実はカタログ撮影時にも、汚れ落としはもちろん、写真写りをよくするためにスポンジを使用しております。
使い方は簡単。まずは柔らかい部分を使って下から上にブラッシングする事で、毛並みを逆立てて目詰まりしている汚れを除去。
その後、上から下に向けて毛並みを整える様にブラッシングすれば完了。
よく起毛革がツヤツヤしてくる事ってありますよね。
それは毛が上から押しつぶされて潰れているだけ。
そしてカシミヤやウールも触っていただけると分かりますが、通常は毛並みが上から下に向かっているはずです。
(触ると上から下には抵抗なくスベスベして、下から触るとザラザラと反発します。)
ですので起毛革もウールも、下から一度毛を起こし上げる事が大切なのです。
カシミヤ等にはエチケットブラシを使われる方もいらっしゃいますが、強めに擦ると埃とともに繊細な原毛をはぎ取ってしまうケースもあります。
その点、スポンジはそんなことはありません。
わざわざ高いブラシを購入しなくても、格安スポンジで十分といえます。
起毛革のお手入れに、格安スポンジを用意してみては如何でしょう。
ただし柔らかい面を使うようにしてください。コシのある革には背面の硬い部分でのブラッシングも可能ですが、キズを付けてしまう危険性もあるので、使用前に目立たないところでテストしてくださいね。
次回はファーについてご紹介します。