革ジャンやレザージャケットといった、レザー衣料の保管方法

令和元年初投稿になります。

記念すべき最初の投稿は「ニチワレリューム新作商品について」といいたいところですが、実は先週投稿した「革のクリーニングについて」を読んでいただいたお客様からお問い合わせを頂戴しましたので、今回はその事を解説していきたいと思います。

「先週のブログで革ジャンのクリーニングは分かったけど、シーズンオフの保管方法について注意すべき点も教えてください」というのが、今回お客様から頂戴したご質問。

革ジャンやレザージャケットといったレザー衣料の保管方法は、当ブログでも以前からご紹介をして来ましたが、今回は、革の性質故の注意すべき点に絞って、再度保管方法を解説していきたいと思います。

革というものは私達の肌とまったく同じ、コラーゲンと呼ばれるタンパク質の繊維で作られています。

ですから私達人間が不快に感じることは当然革も嫌いな訳で、そこを理解できれば保管自体はとても簡単です。

例えば日本の季節には四季がありますが、梅雨のじめじめした湿度の高い季節が好きだなんていう人はいないのと同じで、革にとっても湿度の高い状態での保管は避けなければなりません。

私達人間がもしビニールのカバーで密封されてしまったら、窒息死してしまいます。
革も同じで、ビニールカバーでの保管は革にとっても皮膚呼吸が出来なくなってしまいます。

当ブログで、以前直射日光を避けて保管をして下さいとも書きましたが、人間の肌と考えてみれば分かるかと思います。

人間の肌も紫外線にあたり過ぎると、シミができたり肌の色が変わりますよね。
そう考えていくと、おのずとどのように取扱い、どのような保管をすれば良いのかがお分かりいただけるかと思います。

まず、衣替えをするときに、できれば革衣料は冬物と一緒にしまわないで、夏物が入っている開け閉めをする洋服ダンスの中にしまいます。
こうする事によって常に空気の動きの中に革ジャンレザーコートを置く事ができ、少しでも湿度から守り易くなります。

次に肩幅の合ったハンガーを使用し、必ずボタンやファスナーは閉めるようにします。
これは革が伸びやすい性質のため、型崩れを防ぐためです。

肩幅の合ったハンガーがない場合は、タオルなどをハンガーの肩先に巻きつけ調整するのもいいでしょう。
そして埃や日焼けを避けるために使用するカバーなどは、古くなったシーツか、大きめな風呂敷など布製の物を使用してください。

不織布のカバーは長期保管には向いておりません。
この素材のほとんどは、ポリポロピレンが使われており、この繊維はマイナスに帯電します。
中に入る革衣料はタンパク質ですから、これはプラスに帯電するため、プラスとマイナスが開け閉めの際触れあう事により、静電気が起きやすくなります。

特にスエードやヌバックなどの起毛革のレザー製品などをしまう場合は、静電気によりポリプロピレンの不織布がフィルターの役目を果たし、微粒子のほこりが中のレザー製品の表面に付着し、黒ずみの原因になります。

また、除湿剤や防虫剤はくれぐれも革製品に触れる事が無いように注意して下さい。
触れる事により変退色や革の劣化が起きる事故も報告がされています。

以上、いかがでしたでしょうか。

今回は再度おさらいのつもりで、革ジャンレザージャケットの保管について解説してみました。

レザー衣料の保管は面倒だというイメージがありますが、いくつかの注意点に気を付けて頂ければ、保管自体はとても簡単です。

今回の内容をご参考にしていただき、大事に革ジャンを保管していただければと思います。

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