前回の革の手入れはアフターよりビフォーが大事との投稿を読まれた方から、「スエード・ヌバックといった起毛革の手入れは？」との問い合わせが入りました。
スエードやヌバックといった起毛革ですが、表革以上にビフォーケアが大事といえますので、やはり防水スプレーがとても効果的です。
起毛革は革の表面の毛羽に埃が溜まりやすく、また表革のように革の表面に塗膜をしないため、耐水性には劣る素材です。
日頃の扱いとしては、まず埃はあまり神経質にならずに、外出から帰った時に、玄関などで脱いだレザーを軽く振って、その日ついた埃を飛ばす程度で十分です。
そして着用シーズンは月に２回ぐらい襟から肩先、袖、身頃の順に上から下へ毛並みを整えるようにブラッシングをして下さい。
更に起毛革は水分対策が必要になります。
特に水分を吸収してしまいますと、色落ちなどが発生することもありますので、ビフォーケアの防水スプレーが必要となります。
革用の防水スプレーは雨用対策ではありません。
革汚れの原因である皮脂や汗、化粧品や整髪料といった油分の付着や、空気中の水分吸収を防いでくれます。
また、防水スプレーを使用することにより、飲み物などの液状の汚れが付いたときにも、革の中に浸透する前にティシュやハンカチなどで吸いとり易くもしてくれます。
乾燥した後はブラッシングをして毛羽立ちを回復させることも忘れずに行なって下さい。
これはオイルケアができないムートンコートも同じ効果になります。（ただしスエードムートンのみ）
防水スプレーによるビフォーケア、定期的なブラッシングによるアフターケア。
これらをを常に心がけることで、状態のいいレザージャケットを保つことができます。
表革も起毛革も自然素材の性質上、経年劣化は避けれれません。
ビンテージタイプの革は経年劣化のよって渋さが増してきますが、起毛革はどうしても汚れの方が目立ってきます。
ですので、少しでも長持ちさせるためにもビフォーケアを心がけて頂ければと思っています。
今週は革のケアか新作商品についてか、どちらを書くか悩んでましたが、今回もケアについて書きました。
シーズン中と違って企画品以外のネタがなかなかないので、正直様々なご質問に助かっています。
そのうち新作についても書きますが、他にも質問が届いていますので、もう暫くケアについて書いていきます。
来週はカビの生えたレザーについて投稿予定ですので、ご興味があれば是非覗いてみて下さい。
それにしても、最近の気温は５月末とは思えないですよね。
毎日約４キロ歩いて出勤しているのですが、最近の気温上昇と共に日差しも強くなり、ここ数日で無意味なくらい顔や腕が日焼けしちゃいました。
日焼けのビフォーケアし忘れちゃいました。