【レザー講座】 STEP >> 07

カビはレザーの大敵

レザージャケットのカビ

冬の時期になると欠かせないアイテムといえば、ジャケットではないでしょうか。 ジャケットにも多くの種類があり、 カジュアルなファッションがお好きな方はレザージャケットなどを愛用している方も多いかと思います。 素材が革で出来ている為、コットンなどとは異なりお手入れをきちんと行わなければ傷んでしまいます。 きちんとお手入れをせずハンガーに吊るしたまま放って置いてしまうと、 いつの間にかジャケットにカビが生えていたり、革がバリバリと剥がれてしまう、 なんて事態を招きかねません。特にカビを生えているのを見つけた時のショックが大きいですよね。

大切に保管していたのになぜ!と思われる方も多いでしょう。 レザージャケットには、カビが生えやすい条件が揃っているのです。

■ 革中には、カビの栄養ともなる、植物タンニン、油脂が含まれている
■ 使用によって付着した皮脂や食べ物、飲み物のカスもカビの栄養となる
■ 過度に塗ったメンテナンス用オイルもカビの栄養となってしまう場合がある
■ 吸湿性の良い革には、水分も適度に含まれている

上記のような条件がカビの生えやすい環境になってしまうのです。 また、埃がかぶらないようにと、ビニール袋などに入れたり被せたりして保管していませんか。 レザージャケットは湿気にとても弱く、こもった空気が原因でカビが生えてしまいます。

このカビを放置してしまうと、カビの菌糸が革の内部深くまで入り込み、 完全な除去が出来なくなってしまいます。 また、カビからは色素も出されるため、革製品の色が落ちてしまいます。 除去が遅れてしまうと、カビの跡が白っぽく残って着ることができません。 さらに同じタンスに仕舞っておいた他の革製品にもカビが移る事があります。 カビを見つけたら、早めに対処をしないと手遅れになってしまいますよ。

カビを防ぐには

カビの発生条件は、水分・温度・栄養・酸素があります。 これらの条件を揃えないだけで、カビの発生は防ぐ事が出来ますよ。 レザージャケットのお手入れ方法としてもよくあげられている、 使用後に汚れを落とすことは簡単にできるカビ防止対策です。

また、タンスの中には除湿剤等を置く事で加湿を防ぎましょう。 長期保管する場合には、ずっと仕舞って置きっぱなしにするのではなく、 時折外に出して陰干しすることも大切です。 長年着たレザージャケットは、自分の身体に馴染見ます。 お気に入りの一着を大切にしてあげてくださいね。